2016年5月6日金曜日

とことんこだわる。




皆様こんにちは。
本日はとことんマニアックなお話になりますがお付き合い下さい。

以前、当ブログに掲載した大野楽器オリジナルエレキギター
「ストラトポール」ですが、その際にも言っていた事なんですが、
ワタクシがどうしても納得いかない部分があったんです。

その時の記事はこちら。
http://macs-ohno.blogspot.jp/2015/10/blog-post_24.html

ご説明いたしますと。。。

「ストラトポール」は
56年レスポール・ゴールドトップと呼ばれるモデルと、
61年ストラトキャスターの2種を混ぜたギターなんです。

つまり、シルエットはストラトキャスターで、パーツなどは
ゴールドトップの物を採用しているんです。

そこで、出来れば上記の過去の記事を読んで頂きたいのですが、
要するにバックパネルの色が気に入らないのです。


ストラト バックパネル
これがその気に入らないバックプレート。
一応レリックもしてあるんですが、
マホガニーカラーのボディーカラーとの
コントラストもキツくてなんだかチープにも見えます。
弦を通す部分の穴の空き方も気に入りません。
弦は通しやすくて便利なんですけどね。。。


今現在世間で販売されているビンテージレプリカを除くほとんどの
レスポールモデルが、バックパネルにアイボリーカラーや、
ブラックカラーの素材を使用しているのでそれが当たり前になって
しまっていると思いますが、本来の50年代初頭~58年位までの
レスポールや、エクスプローラーなどはバックパネルに
ブラウン(こげ茶)カラーの物を採用しています。


レスポール バックパネル ブラウン
この写真はビンテージレプリカですが、
バックパネルは茶色ですよね。
この感じが好きなんです。
なんだか、ただ穴に蓋をするのではなく、
きちんと色にまで気を使っている感じ。
良き時代とも言うべきか。。。

当たり前ですが、色がアイボリーだろうが、ブラックだろうが、
ブラウンだろうと、音には影響ありません。。
でも、気になるんです。
そしてブラウンがカッコ良いんです。

「ストラトポール」はビンテージレプリカ等では無いので
そこまでコダワル必要は無いのですが・・・。
だからこそ、当時のデティールを取り入れる事で、
より面白味が生まれると思うのです。

当然、「ストラトポール」を製作する際、ESPさんには茶色の素材を
お願いしたのですが、普段使うことの無いカラーなので、
素材自体が無いので無理でした。
そういう訳で、アイボリーカラーのバックパネルになっていたんです。

その後も諦めきれず、、、、
パーツメーカーなどにピックガード材として売られている
板材の物で茶色を探しましたがそれも存在しません。

そこで、視点を変えて、
本来は塩化ビニルと思われる素材を使用しているのですが、
アクリル材で探し直すことにしました。
すると、求めていたカラーがあったのです。

もちろん、素材の特性に差があるので、アクリル特有の割れやすさ
は気に掛かる所でしたが、思い切って作ってみる事にしました。

通常、塩化ビニル等の少し粘りのある素材を使うので、
ボディー側の多少の誤差は吸収出来てしまうのですが、
今回はアクリル材なので、あまり粘りが無いので、
少し無理をするとヒビ割れてしまうので、データー(型)を作る際には
何度も何度も現物と合わせながら、0.1ミリ単位での微調整をしながら
データーを作成致しました。

ベースなどで良く使われるアクリルピックガードは3mm厚なので意外と
丈夫なんですが、今回はバックパネルなので2mm厚なうえ、
ネジ穴が隅にあるので結構脆くなりそうだからこそ、
慎重にデーターを作る必要があったんです。

アクリルのカットは専門の業者さんに切ってもらいました。
仕上がりはバッチリでピタッとあっています。


ストラトポール トレモロパネル
出来上がりはこの様な感じです。
ちょっと触れただけでキズが付く程の鏡面です。
切り口もかなりスパッとしていますよね。
ワタクシはこれをレリック加工してから付けようと思います。
弦の通る穴もこの方がビンテージライクですね。

ストラトポール バックパネル ブラウン
エッジの部分などは少し角を落として、
程良く艶も落とし、レリック加工も施してから
「ストラトポール」に装着しました。
「高級感」と「ビンテージ感」が増したと思いませんか?
採寸もバッチリなので、心配した割れも起きていません。


色合いも理想通りで、非常に満足度が高いです。
これでまた自分の楽器にひとつ愛着が深まりました。

楽器屋として、こんな事にメリットがあるのかと言われれば、
何とも言えませんが、普段から自分自身のコダワリを
一つ一つ形にしていく事で、素材や構造などの知識が付くのははもちろん、
様々な業者さんとも知り合えたりするので、いざお客様からの細かな
依頼があった際にも対応する事が可能になるのです。

今回の業者さまは同じ越谷市内なので、今後もアクリル加工
に関するご依頼の際には力になってくれると言ってくれています。

例えば、世間ではあまり見かけないカラーのピックガードを作りたいとか、
トラスロッドカバーを好きな色で作りたいとか、
テレキャスターやジャズベースなどの通常メッキのコントロールパネルを
アクリルで作りたいなどなど、色々な事が出来そうですよね?

世間では売られていない、でもコダワリたいというお客様、
出来る出来ないは別として、まずはご相談下さい。
かなりマニアックな店員が一緒になって考えますので。。。




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MACS大野楽器・南越谷店
埼玉県越谷市南越谷1-16-10
048-986-8686