皆様こんにちは。
以前に当ブログでご紹介させて頂いてから、何人ものお客様に
「あのマルチレイヤーのギターは出来上がったの?」
と聞かれる事も多く、皆様結構興味を持たれている様でしたが、
ようやく完成して参りましたのでご紹介させて頂こうと思います。
以前の記事(マルチレイヤーについて)はこちら
それでは、まず作業の途中を御覧下さい。
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元々サンバーストカラーでしたが、 かなり分厚く、カラーもリアルで無かった為、 塗装を全て剥がし、 再度よりリアルなサンバーストに塗りなおします。 写真からも伝わる素晴らしいサンバーストカラーです。 |
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バインディング(白いふちどり)部分 のマスキングを剥がしていきます。 剥がすごとにクッキリ浮かび上がるラインが 気持ちいいですね。 |
その後、乾燥を待ち、上から白を吹いていきます。。
が、、あまりにサンバーストが綺麗に出来ているのでもったいない。。。
通常であればここで乾燥したら完成なんですが。。。
マルチレイヤーはまさに2度手間仕上げとも言えますね(笑)
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やっちまいました。。。 上から白を吹いています。。。 ちなみに、最終的にサンバーストを大きく露出させる部分は 液体マスキングで隠蔽してあります。 (写真右上部分のモヤっとしている部分がそれです) それにしても手間が掛かります。 |
その後、下のサンバーストが完全に隠れるまで白を塗り重ねていきます。
それが終わったらまた乾燥です。。
乾燥したら今度は液体マスキングを剥がし、傷やクラック、細かな剥がれ
などの「レリック加工」を施していきます。
が、、、ここでその技法は公表しません。
どうやっているんだろう?と色々考えるのもまた楽しいと思いますし、
手品もタネを明かしたらつまらないのと同じです。
ただ、これだけは言えますが、やり方を知っても真似は困難と思われます。
非常に繊細で熟練の技が必要なんです。
という訳で、いきなりですが、完成写真を御覧頂きましょう!
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全体です。 ビンテージホワイトが剥がれ、 サンバーストが露出して、 更に一部木部も見えています。 ※今回はボディーとパーツのみのご依頼なので、 ネック(ヘッド)は全く手をつけていません。 いずれネックもやりましょう! |
もっと近くで細部を見たいですよね?
是非細かなディティールも見てください。
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クラックもビシッと入り、塗装の剥がれかたもリアル。 擦って剥がしている某有名メーカーのマルチレイヤーとは リアルさが全く違いますよね。 |
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ボディーバックはベルトのバックル傷を表現しています。 ここはボディ中央付近なので、 サンバーストの黄色い部分が見えていますね。 |
レリックも好き嫌いはあるとは思いますが、
ただ単に汚いギターなのではなく、
「美しく汚い」を目指して製作しておりますので、
かなりの説得力を感じていただけるのではないでしょうか?
結構写真加工でそれっぽく見せている工房などもありますが、
このブログの写真は携帯、しかも今時iPhone4S(古っ)のカメラで撮り、
完全無加工で掲載しております。
店頭にレリックサンプルギターもご用意しておりますので、
気になる方は是非ご来店下さい。
~お問い合わせ~
MACS大野楽器・南越谷店
埼玉県越谷市南越谷1-16-10
048-986-8686