2019年1月13日日曜日

10.8mmピッチ。



皆さまこんにちは。
先日の記事を読んでいただいた方からお問い合わせがあり、
店頭でも複数のお客様から同じようなご質問がありましたので、
それについて詳しくご説明させていただこうと思います。

そのお問い合わせとは、、
10.8mmピッチのストラトタイプのブリッジについてです。

先にお断りしておきますが、
このブリッジの詳しい型番などは公表するつもりはありません
このブリッジに辿り着くまでに相当の苦労があり、
当然、多くの無駄な出費もあり、そのうえでやっと見つけたモノなので。。
大変申し訳ございませんが、ご了承下さい。
勿論、パーツ販売はしておりますので、ご購入をご希望のお客様はお気軽に
ご連絡ください。


と、いきなり堅苦しい文章になってしまいましたが、、、
まぁ色々な方がいらっしゃるので・・・。お察し下さると幸いです。


さて、気を取り直して。。

まず、ギターの弦と弦の間隔を「ピッチ」と言います。
その「ピッチ」は楽器によって様々な物があります。

代表的なギターのピッチを見てみましょう。
ちなみに、ギターの世界は「ミリ」と「インチ」が混在していて、
測り方や、ミリインチ表記の差異により若干の誤差がありますので、
あらかじめご了承ください。
また、基本この記事上では、解り易さを優先したいので、「ミリ」表記で
ご説明していきます。

ストラトキャスター・・・11.3mm
レスポール・・・10.5mm

そうなんです。この超代表的な2モデルでこれだけの違いがあるのです。
一つの駒あたり、0.8mmの違い。数字だと1mm以下の微々たる差と思う方
もいらっしゃるかもしれませんが、、
実際には1弦から6弦の距離だと×5になりますので、
11.3×5=56.5
10.5×5=52.5
差が4mmもあります。こうなってくると無視できない差なのでは?

中には、レスポールからストラトに乗り換えたんだけど、
「何となくストラトは弾きにくい。」という印象を持ったかたも少なくない
のでは?
もちろん、他にも要因はありますが、このピッチの差のせいもかなりあると思います。

そこで、ストラトの11.3mmをなんとか狭くする方法は無いかと。。
しかも取り付けはそのまま「ポン付け」出来ると良いなぁと。。

そこで、まず、ちょっと調べれば出てくるモデルが、
GOTOH 510T-SF2 というモデルですね。
取り付けネジのピッチは11.3mmのままで、
弦間ピッチが10.8mmとなっているモデルです。
10.8mmピッチ ストラト

もちろんこれが悪いという訳ではありませんが、
見た目が近代的な雰囲気になってしまいます。
それから、背面のブロック部分も独特な形状で、弾き心地も大分変ってしまいます。
裏からの写真はこちら。
10.8mmピッチ ストラト
そして、致命的なのが、個体にもよりますが、アームを支える部分の根元にある
真鍮色のナットが大きすぎて、ギター本体のザグリに干渉する場合があるんです。


やはり、ワタクシとしては、表面のルックスもビンテージスタイルで、
中身のブロック部分も慣れ親しんだ通常の形状のスチールブロックが望ましいです。

その他の色々なパーツメーカーの物も検証し尽くした結果、、、
このパーツに辿り着きました。

写真でご覧いただきましょう。
10.8mmピッチ ストラト

いかがでしょうか?表側からのルックスは、特に大きな違和感はありませんよね。
そして、裏からは・・・

10.8mmピッチ ストラト

裏はこんな感じです。この伝統的なスチールブロックが落ち着きますよね。

そして、取り付けは・・・

10.8mmピッチ ストラト

黄色い●が11.3mmピッチ。元々の取り付けピッチと同じですね。
そして、赤い●が弦の通る部分で、10.8mmピッチです。
したがって、黄色の●よりも赤い●がやや内側にずれているのが写真でも
お解りいただけると思います。
つまり、11.3mmピッチのストラトを無加工で10.8mmピッチに変換出来たうえ、
見た目は全くと言って良いほど変わらないという素晴らしいブリッジなのです!!


当店ではこれを更にひと手間掛けて、
サドル(駒)をRawVintageのPure Steel Saddlesに変更し、
搭載するパターンが多いです。


この11.3mmから10.8mmへの変更、
比較的手の小さい我々日本人には最適なチョイスだと思います。
また、レスポールからの持ち替えにも違和感が少なくなります。
そして、ビブラート時にも「弦落ち」しにくくなるというメリットも付加されます。

非常に平凡な表現にはなってしまいますが、
「メチャクチャ弾きやすくなります!」
ストラトに慣れている方も是非お試しください。

遠方のお客様でも販売致します。
ご注文、金額等のお問い合わせは、下記までお願いいたします。
info@ohnogakki.jp
048-986-8686
(水曜定休)





~お問い合わせ~
MACS大野楽器・南越谷店
埼玉県越谷市南越谷1-16-10
048-986-8686




2019年1月11日金曜日

自分だけの1本。




皆様、こんにちは。
最近このブログもBruno Guitars関連の記事が多く、
なかなか他の商品のご紹介が出来ていなかったのですが、
当店では相変わらず「Navigator」(ESP)のオーダーメイドが人気です。

というのも、当店では、アフターのフォローはもちろん、
オーダー前の段階でのサポートをしっかりと行っています。

オーダーメイドと言っても、まず漠然と不安はありますよね?
実際に手に取って弾いてから購入するわけではないので当然だと思います。
この部分がオーダーメイドの最大のデメリットだと思います。

そのデメリットによる不安を少しでも抑える為には、
ネットの情報に踊らされず、お客様自身の眼で見るという事。
製造メーカー、お店、お客様の3者間の信頼関係の構築。
これしかありませんよね。

その為に、当店では出来る限り「工場見学」を行っています。
それも、工場側の一方的な説明に頼ることなく、
当店スタッフが同行し、お客様目線での質問や、わがまま(笑)
にも可能な限りお応えしています。

やはり、「百聞は一見に如かず」ですよね。
工場にお連れした多くののお客様が、
これまで当たり前に信じていた物がただの噂レベルの情報で、
目の前で行われている実際の作業などを見て、改めて真実を知るといった感じです。


さて、前置きもだいぶ長くなってしまいましたが、
今日ご紹介させて頂くものは、
そんな工場見学の上でオーダーを頂き、出来上がってきた1本です。


「Navigator KR-STⅡ フルオーダーモデル」です。
この聞きなれないモデル名(型番)もお客様が決められます。
お客様専用型番として、工場でも識別されています。

それでは、ご覧いただきましょう。

ESP Navigator オーダーメイド


スタンダードなストラトシェイプの中に、細かなコダワリを投入した1本。
これからオーダーする方々の参考にもなると思うので、
そのこだわりポイントなどをご紹介させて頂こうと思います。


ESP Navigator オーダーメイド

まず、目に付くのがこの部分だと思います。
そうです。リアがハムバッカーになっていますね。
これは、幅の広いジャンルを演奏されるオーナー様ならではのチョイスですね。
サウンドキャラクターの幅が広がり、使い勝手が良くなります。
そして、それをあえてメッキのカバードタイプにするというコダワリ。
これは、ワタクシも超オススメしているパターンです。
ストラトのリアハムは見かけることもありますが、
かなりの割合でオープンタイプ(カバー無し)を搭載しているんです。
確かにフロント、リアのシングルPUのカラーに合わせるという意味では
オープンタイプが正解かもしれませんが、ちょとゴテゴテして見えませんか?
メッキのカバードにすると、思っているよりもスッキリ見えます。
ブリッジやジャックプレートのメッキパーツとの相性も良く、
何となく高級感もアップしますよね?
ストラトのリアにハムを載せようと検討されている方は参考にしてみて下さいね!

ESP Navigator オーダーメイド ギター

ボディ材はAsh材をチョイス。
しかもなんと1ピースです。フルオーダーならではの贅沢な仕様ですね。
一見すると流麗なソニックブルーに見えますが、実は「シースルー」なんです。
うっすらと木目が透けて見えますね。こだわってますね!

ESP Navigator オーダーメイド ギター

バックパネルは無しの仕様。ネジ穴も無く、スッキリしています。
バックパネルを外したまま使う方は多いと思います。
そんな方はいっそこういった仕様はいかがでしょうか?
まぁ、穴は後からでも空けられますしね。

ESP Navigator オーダーメイド ギター

こだわりのブリッジ部分。
写真では分かりづらいのですが、、
6本並んだボディへの取り付けネジは11.3mm間隔で通常のストラトと同じです。
しかしながら、サドル(駒)の部分は10.8mm間隔なんです。
日本人の手のサイズにフィットする10.8mmピッチ。
是非お試し頂きたい!あと、レスポールを使っていた方にもオススメです。
レスポールは10.5mmピッチの物が多く、やや狭め。
それに対し、多くのストラトが11.3mmピッチなので、かなり違和感が生じます。
その違和感をこのブリッジで解消できます!
しかも、ボディ加工は一切要りません。素晴らしい!!
でもこのパーツほとんど出回っていませんので、当店にご相談ください!

そして、さらなるコダワリは、サドル(駒)をRawVintageのPure Steel Saddles
にしているところです。
このサドルは、通常の物に比べ、硬いのでサウンド変化はもちろん、弦の食い込み
も軽減されるのでオススメです。

このブリッジユニットが今のところワタクシの考える最強の組み合わせです。


ESP Navigator オーダーメイド ギター

フレットの仕上げもご覧の通り、コダワッテいます。
この角を丸める仕上げは見た目の美しさだけではなく、
きちんと機能もアップしています。
通常の斜めに削っただけの仕上げに比べ、フレットの使用可能範囲が広がるので、
ビブラートをかけた際にも「弦落ち」するリスクが低くなります。
この仕上げは、ESP、Navigatorといえども、全ての商品に行っている訳ではありません。
実はこの仕上げ、当店指定の仕上げ方となっております。
店頭にサンプルも御座いますので、ご覧になりたい方はお声がけください。


ESP Navigator オーダーメイド ギター

フレット同様美しいナットの仕上げ。
皆さんの気にする「弦高」も実はブリッジはもちろん影響しますが、
それ以上にナットの溝切具合で決まってきます。
また、エッジが手に当たり痛いという個体も多く見られますが、
しっかりと面取りがしてあり、大変滑らかな仕上げとなっております。


ESP Navigator オーダーメイド

フルオーダー品に付属される証明書。
ここにもオーナー様御自身で決めたモデル名・型番が記入されます。


序盤で申し上げた通り、オーダーメイドは弾いてから買えないというデメリット
はありますが、それを上回るメリットがあります。
そのメリットの中でも最も大きいのは、
「自分だけの1本」を作れるという事だと思います。

また、プロセスも楽しめる様、スタッフもお客様と同じ目線で
一緒に悩んだりとご相談に乗らせて頂きますので、
是非皆様もご検討してみてはいかがでしょう?






~お問い合わせ~
MACS大野楽器・南越谷店
埼玉県越谷市南越谷1-16-10
048-986-8686

2019年1月6日日曜日

明けましておめでとうございます。




明けましておめでとうございます。
旧年中は格別なご高配を賜り、誠に有難く厚く御礼申し上げます。
本年も、より一層のご支援を賜りますよう、従業員一同、
心よりお願い申し上げます。


大野楽器は昨日5日からのスタートでしたが、
早速のご来店、お問い合わせ等多数頂きまして、
誠に有難う御座います。

そんな中、修理相談、お問い合わせで何件かあったのが、
アコースティックギターの「割れ」や、
エレキギターの指板の「ヒビ」についてでした。

大野楽器店内は24時間加湿器をオートで作動させており、
更にメモリータイプの湿度計も設置して湿度を監視していますが、
そこまでしていても湿度40%近くまで落ち込んでしまう瞬間があったりと
なかなか厳しい季節になって参りました。

そこで、大野楽器から皆様へ、
「楽器乾燥注意報」を発令させて頂きます。

楽器の理想的な保管環境は、
湿度40%~50%と言われています。

40%以下になると「割れ」「ヒビ」「フレットバリ」
等のリスクがグッと上がります。

実際「乾燥」は楽器だけではなく、人間も風邪をひきやすくなったりと
良い事はありませんので、是非加湿器や濡れタオルで「湿度調整」
を行って下さいね!

また、今回は、指板のメンテナンスをお見せしたいと思います。

まず、乾燥&フレットの酸化(錆び)状態の指板です。
下写真ご覧ください。


弦も錆びていて、フレットも曇り、錆びが出ていて、
ローズウッド部分もカラカラに乾いている状態です。
エボニー指板に比べれば、ローズは多少粘りがあるので、
即「割れ」る訳ではありませんが、このまま放置すると本当に割れるので注意です。
また、単純に触り心地、つまりは弾き心地がだいぶ悪くなっているので、
きちんとメンテナンスをしていきましょう。


用意したものは、
・フレット磨きに使うコンパウンド(研磨剤)
・指板用オイル
・マスキングテープ
・キッチンペーパー

まずはマスキングを行います。
今回は撮影の為に部分的にしています。
ここでの注意点は、フレットの際をキッチリと「攻める」事です。
白いコンパウンドがローズウッドの導管の中に入り込むと取れなくなり、
乾くと白く目立つので、それを防ぐ為です。

コンパウンドとキッチンペーパーを使って磨き終えました。
フレットが光り輝いていますね。
これは見た目だけではなく、弾き心地に大きく影響します。
錆びているフレットはビブラートやチョーキングの際に「ゴリゴリ」とした
感触になり摩擦抵抗があります。
しかっり磨いてあると、まさに「つるつる」の弾き心地で、
スムースなビブラートやチョーキングが可能となります。
また、余分な力が抜けるので、フレットの摩耗も最小限にする事が出来ます。

フレットを磨き終えたら、お次は指板にオイルを塗っていきます。
基本的にはクロスにとり、指板に塗布するのですが、
ワタクシは指で直接塗ることが多いです。
クロスやティッシュだと余分にオイルを消費しますし、
結構塗り過ぎる事も多いです。
また、指塗りだと、指板の状態もしっかりと確認出来ます。

ここでの注意点は塗り過ぎ注意です。
余分なオイルは拭き取りましょう。

それでは、比較です。
右側が作業前。
左側がフレットも磨き、オイルで保湿もされた状態です。
色味も良く、実際触り心地も「スルっと」していて気持ちが良いです。


湿度がグッと下がったこのタイミング、
保湿ついでにメンテナンスをしてみてはいかがでしょうか?
当店スタッフはメンテナンス用品オタクも居ますので、
何か解らない点があれば、是非お問い合わせ下さい。




~お問い合わせ~
MACS大野楽器・南越谷店
埼玉県越谷市南越谷1-16-10
048-986-8686